【寝れない時のお酒】飲酒して寝るのは良いの?悪いの?【科学的データで解説】
こんにちは、わらしか(@wrskJP)です。
「お酒は寝れない時に飲んでしまう」って人は多いと思います。ただ、寝る前にお酒飲むのはどうなの?良いの?って聞かれると疑問に思う人が多いかもですね。
そこで、今回は「寝れない時のお酒はOKかNGか」を解説します。
この記事の内容
僕も20年以上睡眠に関しては悩みがあり、色々究明してきました。今回紹介するのは持論もありますが、大体は科学的データでの内容となります。
個々の体験談よりは信頼性は高いかと思うので、参考程度にお読みください。
1.寝れない時のお酒は良いの?悪いの?
先に結論です。「悪い」です。
大体の方は良くないと感じているかもしれませんが、科学的にもNGでした。
ニューヨーク大学の調査にて公開
「寝れない時はお酒に頼るほうが良い!」みたいなことは良く聞きますよね。海外だと「ナイトキャップ」なんて言われ方をしていまして、割と日常的に行っているようです。
では、実際はどうなのかということから、睡眠に関する間違った思い込み、知識などについて主張しているデータが今回紹介するデータになります。
具体的には↓
- 8000を超えるウェブサイトを調査
- 睡眠に関する嘘が取り上げられてるかの調査
- それぞれピックアップし、悪影響が大きい順にランキング
といった感じですね。
寝れない時のお酒①:入眠をスムーズに行ってくれる
寝付きはかなり良くなるかと思います。
なんで寝付きが良くなるのかと言うと↓
- 中枢神経の活動を抑制するため(抗不安作用)
- 体内のアルコール分解速度が遅い
- よって、アセトアルデヒドが蓄積する時間が長い
- 歳を重ねると肝臓機能の処理能力が低下し、更に分解速度が遅くなる
と言う感じ。
実際には眠くなるというより、リラックス作用が異様に大きいことが要因だったりします。というわけで、眠れない時のお酒は驚くほど入眠がスムーズになるわけです。
といっても、説明するまでもなくお酒で眠くなるのはほとんどの方が経験済みかなと思います。
寝れない時のお酒②:それ以外にメリットが無い
正直、入眠がスムーズになる以外のメリットがありません。
逆に言えばデメリットのほうが多くなります。
後ほど紹介しますが、ざっくり言うなら下記の通り。
- 睡眠の途中覚醒が多くなる
- 脳が老いる
- 癌になる確率が上がるかも
みたいなことが上げられます。
発がんリスクもヤバいですが、脳が老いるのは勘弁願いたい所ですね。
詳しい内容は「2.寝れない時以外でも、お酒は飲まないほうが良い話」でどうぞ。
寝れない時のお酒③:驚くほど眠りの質が減少
入眠はスムーズになるものの、睡眠の質は驚くほど低下します。
具体的には↓
- レム睡眠が阻害される
- よって、深い睡眠に入りにくくなる
- 利尿作用が主な原因で途中覚醒が多くなる
- アルコールが抜けてくると、睡眠が浅くなる
といった感じ。
途中覚醒も頻発し、更にはレム睡眠が阻害されると…。
入眠には良いものの、睡眠の質は著しく低下するとのことです。
途中覚醒は眠りを妨げる大きな要因なので、どう見てもデメリットでしかありませんね…。
ということで、眠れない時のお酒はどうあがいてもNGといえます。
寝れない時のお酒④:例外は「ノンアルコールビール」のみ
一応、例外としては「ノンアルコールビール」が良いという点。というのは最近のデータで「ホップ」が睡眠の質を上げてくれると言われるようになったからですね。
アルコールはNGですがホップは良い…。
ということで、寝る1時間ほど前を基準にノンアルコールビールを飲むと一定の効果が出る感じです。
ただ、こちらも尿意の問題が出ると思うので、気になるならホップのサプリが良いかもしれません。
ちなみにAmazonだとバカ高いので、購入する場合はiherb推奨。
以下のリンクからどうぞ。
また、ホップサプリに関してのデータ、詳細な記事などは以下をチェックしてみてね。
2.寝れない時以外でも、お酒は飲まないほうが良い話
寝れない時のお酒はあまり良くないと言いましたが、入眠目的じゃなくてもお酒はできる限り飲まないほうが良いというのが、現状の結論です。
先程も少し触れたのですが、お酒を飲むと↓
- 睡眠の途中覚醒が多くなる
- 脳が老いる
- 癌になる確率が上がるかも
といったデメリットがあるというのが、最近の傾向です。
お酒を飲むと脳が縮む
「1杯の酒でも悪影響がある!」というデータが最近では増えてきております。昔は「酒は百薬の長」なんて言われてたみたいですが、まあ所詮は昔の話ってことですね…。
実際のデータを紹介
2020年の1月に公開された論文で、南カルフォルニア大学などが関わっています。内容は次の通り。
- 英国の健康機関(UK Biobank)に参加した約12,000人を対象
- 全員のアルコール摂取量を比較した
- 脳画像を分析した
- 酒を飲んでどれだけ脳が変化してるかをチェックした
と言う感じでして、データの質はかなり良いものになっています。
- 参照元:Association of relative brain age with tobacco smoking, alcohol consumption, and genetic variants
結果、次のようになりました。
- 毎日お酒を飲む人は、飲まない同年代と比べると、脳の老化が約0.4年ほど進行が早い(リンク先:Figure4)
- 飲酒の習慣があるひとは、脳の老化が加速する可能性大
- 1日あたりアルコール消費量が1g増えると、脳年齢は0.02歳増加する
- ただ、遺伝要素も大きいため一概には言えない
といった感じになりました。
1日1gのアルコールが増えるだけでも脳が変化し始めるということで、遺伝にもよるとのことですが、できるだけ飲まないほうが良いなと言うのが、筆者の率直な感想。
お酒を飲むと脳が縮むというのは確かなようです。
同様にタバコも脳が縮む結果に
上記で紹介したデータはお酒と一緒にタバコについても調査されていまして、次のような結果が出ています。
- 毎日タバコを吸う人と、全く吸ってない人に比べて約6月ほど脳が老化している
- 毎年タバコを1箱吸うたびに、脳の老化が0.03年(11日程度)進行する
と言う感じでして、微々たる数値かもですが、これが積み重なっていくと…ってことです。タバコも極力吸わないほうが良いわけですね。
3.まとめ:寝れない時じゃなくてもお酒はヤバい
ということで、寝れない時のお酒はヤバいってことと、寝れない時じゃなくてもお酒飲むこと自体やばいよってことがわかったかと思います。非常に耳が痛いですな。
ざっくり下記にまとめると↓
- 眠れない時にお酒を飲んでも逆効果
- 寝付きは良くなっても睡眠の質は大幅に低下する
- ノンアルコールビールなら寝る前でも良い
- お酒自体、脳を縮めて老化させる効果があるので極力飲まないほうが良い
- タバコも同様で、吸わないほうが良い
ということで、今回は以上です。